東武伊勢崎線せんげん台駅から続く新興住宅地の先に大学はあり、キャンパスの北・西側には水田が広がっている。水田から見る4階建ての長い水平の建築形態は景観を乱すことなく、四季折々の風景に溶け込んでいる。敷地周囲には柵がなく開放的だ。しかし、現在新型コロナのために様々な学校活動への参加が制限されている。「保健・医療・福祉の連携と統合」を理念に設計された巨大な建築。近づくと、北棟と南棟の2本の鉄骨とガラスの長いキューブ200mが圧倒的な印象を与える。9棟から成り立っているが、ほとんどの建物には2階レベルの屋上デッキからアプローチができ、学生たちは自由に行き来している。そして、1階レベルは小割の実習室群で、2階の整然とした構成とは対比的だ。南北の棟の3階レベルには足の長い講義室が宙に浮き、光に包まれている。建物内はガラスと鉄骨の構成で、色も抑えられていて、外光の移ろいが際立っている。また、建物群の所々にアート作品のサインが配置されていて、無機的な雰囲気を和らげている。小さな入口から入る図書室(情報センター)では異なる空間体験ができる。建築設計競技により選定された。
維持管理、運営の特徴
所有者と運営団体:公立大学法人 埼玉県立大学
現在、新型コロナウイルス拡散防止のために、見学の受付を中止している場合があります。教育施設であるため、見学に当たっては事前予約と手続きが必要です。
周辺の見どころ
せんげん台駅は春日部駅と越谷駅の中間にある。さらに北には進修館のある東武動物公園駅、南には街中のリノベーションが盛んな草加駅がある。








写真:伊豆井、若林