県北の強い北風が似合う引き締まった重厚な煉瓦壁と大きなガラスの文化創造拠点。丘の駐車場からガレリア2階に伸びるデッキ。ガレリアの大きな空間の天井には繊細な鉄骨仕様の部材が組み合わされている。鉄材と煉瓦、そしてポイントとして使われているガラスの組み合わせが絶妙。屋外舞台がある風の劇場は巨大な扉、浅く変化のある池、水面に飛び出しているガラスの楽屋から構成されている。この舞台での公演を見てみたい。太陽のホール(1000席）は音響の定評がありシックな内部空間で、ホワイエ周りの設えが落ち着いている。複数の練習室は多くの利用者が活用している。軽快なレストラン棟、落ち着いた雰囲気の会議室棟、ホール棟との対比が抜群。遠景からみる建物は時間ごと、季節ごとに周りの景色を映しながら、立っている。
維持管理、運営の特徴
所有者と運営団体：熊谷市 指定管理者：公益財団法人熊谷市文化振興財団
埼玉県北の文化創造の発信拠点として運営され、埼玉交響楽団、熊谷吹奏楽団の拠点として使われている。年間20本以上の自主事業を展開している。
周辺の見どころ
市内の旧妻沼町にある妻沼聖天山は華やかな彫刻で飾られた国宝の寺院。隣の東松山市の箭弓神社の彫刻も見事、この地域には多くの優れた社寺彫刻が点在してる。また、深谷には渋沢栄一の生家や記念館など関連する建物等数多く立地している。深谷市大寄公民館にある誠之堂・清風亭は必見。
撮影：若林、STEP-image太田