比企丘陵、東松山市物見山公園内にある。小高な地形の頭頂部を利用した建物は全体が見えない。入り口から入ると緩やかにカーブした大きな壁を上からの外光がほんのりと明るく照らす。常設展示室は第2次世界大戦時の緊迫した暮らしを中心に展示している。聳える展望塔からは広い関東平野が一望でき、真下の建物を見ると鋭くとがったデザインに驚く。平和という大切なメッセージを考える施設だ。 1990年に埼玉県建築設計候補者選定委員会による公開建築設計競技が実施され、165社が参加。
維持管理、運営の特徴
所有者と運営団体:埼玉県。 指定管理者:NPO法人地域環境緑創造交流協会
主として太平洋戦争に関わる資料の収集やそれらの展示のほか、平和創造に関わる教育的活動を行っている。
周辺の見どころ
高坂駅から彫刻家高田博厚氏の作品が並ぶ彫刻のみちが指し示す方向にピースミュージアムの展望塔が見える。建物は比企丘陵の突端に位置しハイキングを楽しむ人たちが多く訪れている。近くには大東文化大学、東京電機大学、山村学園短期大学、そして、埼玉県立こども動物自然公園などがある。坂東札所10番の岩殿観音正法寺も近い。現代建築では東松山市高坂市民活動センター(白江建築事務所、設計。1995年)、高坂ニュータウン内の高坂丘陵市民活動センター(大高建築設計事務所。1992年)がある。
文:若林祥文 写真:若林祥文、STEP-image太田まさお