道路を曲がると正面に尖塔が見える。大学の構内にあるチャペルは、門から木陰のある道を通り、両側に建物のある階段を昇る。見上げると間近に尖塔が聳えている。チャペルのシンボル性を盛り上げている低い建物が囲む前庭を経て、チャペルの中に導かれる。巧みな動線だ。2階には広いロビーがあり、文字をデザインしたグラスアートを通過する光が優しい。祈りの空間は純白な丸い天井、1000席を納める円形の平面。席は1階と2階にある。大きさを感じさせない親密な空間だ。中庭を囲んでいるチャペル、ヴェリタス館、エルピス館、緑聖ホール。チャペル以外は建物の高さを抑えて、中庭に面して開放廊下がぐるりと周っている。
維持管理、運営の特徴
所有者と運営団体:聖学院大学
日曜日は日本キリスト教団聖学院教会の礼拝が行われる。日曜礼拝には誰でも参列できる。近い将来、パイプオルガンの設置がなされる予定。
周辺の見どころ
大学キャンパスでは木陰を背景にした守衛所の佇まいに注目してほしい。田植えの頃に教会後ろの田んぼに映る姿も見逃せない。 学生たちはいろいろなボランティアを行っていて、近くの宮原駅周辺の催しなど地域に出て活動している。
写真:伊豆井、若林