日本文化伝承の館こしがや能楽堂と日本庭園花田苑は一体的な景観を形成している。日本庭園は変化に富んだ水面と築山を存分に楽しむことができ、平屋建て能楽堂の佇まいが一段と庭園の風情を引き立てている。能楽堂は宮大工 飛騨高山の袈裟丸時男氏が手掛けた。また、廻遊式池泉庭園である花田苑は作庭家・中島健氏が設計した。庭園は面積21,290㎡もあり、長屋門、茶室、四阿や木や石の橋、竹林などでゆったりと構成されていて、和服姿の花嫁花婿を時折見かける。島村慎市郎元市長の著書に経緯が書かれているが、土地区画整理事業によってこのような新たな地域資源が実現された。
維持管理、運営の特徴
所有者と運営団体:越谷市。指定管理者:公益財団法人越谷市施設管理公社
こしがや能楽堂で年3回の能公演(こしがや能 春の調べ、こしがや薪能、こしがや能 秋の調べ)を開催している。こしがや薪能は夜間に能舞台周辺に篝火を焚き観覧する。また、市民能楽養成事業、やさしい能楽体験教室を実施しており、公演に出演されている能楽師が講師を務めている。花田苑内の茶室では例年年間を通じて茶席が設けられる。
周辺の見どころ
旧日光街道沿いには「木下半助商店」などの街道の面影を引き継いでいる建物が健在。最近、旧大野家が「はかり屋」としてリニューアルした。こうした動きが着実に広がっている。また、越谷の久伊豆神社の緑豊かな長い参道を歩いてみたい。










撮影:若林、STEP-image太田