綾瀬川沿いから見ると、角ばった特徴的なデザインが目立つホール棟・コミュニティ棟の2つが並んでいる。どちらも菱形をした平面である。側面にある四角い飛び出した窓のブルータルな表現が目を引く。コミュニティ棟には会議室、草加の伝統的な物産を展示して伝統産業展示室がある。ホールロビーやコミュニティ棟の階段周りには昭和のシックな香りが匂い経つ。同じ敷地内には対岸の国指定名勝「おくのほそ道の風景地 草加松原」を借景に、伝統的数奇屋建築の「漸草庵百代の過客」が立つ。
維持管理、運営の特徴
所有者と運営団体:草加市。指定管理者:公益財団法人草加市文化協会
過去の大規模改修など:埼玉県から草加市に移管する時に、大規模な改修を行った。コミュニティ棟は、結婚式場を廃止して、会議室などに変更した。大ホールは舞台裏にリハーサル室や準備室を設けて使いやすくした。
市文化会館では国際ハープフェスティバルが毎年開催されている。
周辺の見どころ
綾瀬川沿いに松並木が延々と伸びている。接している敷地内には芭蕉にちなんだ伝統的日本建築の漸草庵が立つ。また、街区内には冒険あそび場や同じ設計者による体育館などがある。綾瀬川沿いの遊歩道を歩きながら、草加宿まではほんの一息だ。
文:若林祥文 写真:若林祥文、STEP-image太田まさお