狭山丘陵の豊かな自然環境の中に約35haのキャンパスが立地している。池原義郎氏はキャンパス計画を立案し、キャンパス内の100号館、所沢スポーツホール、アクアアリーナ、陸上競技場倉庫を設計した。100号館には人間科学部・スポーツ科学部の教室、研究室、事務室、食堂などが分節しながらも、複雑に連続して設計されている。地形を巧みに活かしながら、高層の事務室・研究室棟がシンボリックに渦巻の中心のように立ち上がり、低層部の教室棟が裾を長く伸ばしている平面計画だ。建物内と外の緑の境を感じさせないような一体感があるところと都市的なアミューズメントを演出している空間とが対比的に構成されている。長い廊下は独特の重なり合うような壁の配列や手すりや階段などアイアンワークで雰囲気を和ませている。アイストップとなる所々にふんわりと布を置いている、特に食堂の空間に注目。
維持管理、運営の特徴
所有者と運営団体:早稲田大学
メインテナンスは当初の姿を保つように丁寧に行われている。教育環境の更新を絶えず努めているという。
周辺の見どころ
狭山丘陵の豊かな自然環境を散策する人たちの拠点にもなっている。大学では地域に開かれた健康を維持する講座なども行っているので、高齢者と若い学生たちが広いキャンパスの中で交差している。
写真:若林祥文、STEP-image太田まさお