北浦和公園のアートと一体的な建築。長方形をした公園の角にある正門からほぼ真っ直ぐな軸線上に立つ。建物は高さ15Mに抑えられ、周りの樹木と合っている。近づくと、格子状のデザインをまとった建物に大きな柱状のものが突き刺さっている。彫刻家田中米吉作、「ドッキング」。木との対話を楽しんでいる鍛造彫刻・橋本真之作、「果実の中の木もれ陽」は3回目の増殖をした。2階は企画展が開催されるフロアーで、会場設営によっていろいろと展示空間が変化するのも楽しみ。地下1階から地上3階までの吹き抜け・アトリウムには引き締まるような新鮮な空気に満ちている。館内のもう一つの楽しみは椅子のコレクションだ。子供たちがよく遊んでいる公園内彫刻広場には中銀カプセルタワービルのカプセル住戸もある。北浦和公園内にはアート作品を数多く設置している。
維持管理、運営の特徴
所有者と運営団体:埼玉県
地下一階の展示スペースでは年間を通じて、様々な展覧会が開催されている。市民たちが彫刻の洗浄を行うボランティア「彫刻あらいぐま」、fam.s(埼玉県立近代美術館フレンド)などに積極的に関わっている。
周辺の見どころ
埼玉県営北浦和公園は彫刻が一杯だ。音楽噴水では音楽に合わせて噴水の踊りを楽しませてくれる。さいたま市営浦和北公園とはつながっていて切れ目がなく、こちらには日本庭園や数寄屋建築などがある。周辺の住宅地は、関東大震災前後から耕地整理が行われていたので、東京からの移住者たちの住宅地開発が進み、国登録有形文化財・会席料理二木屋も旧陸軍将校の別宅であった。現在では閑静な住宅地が形成されている。北浦和駅東口には、docomomoに選定された長覚院がある。
写真:若林