県営大宮公園内にあり、緑の中に独特な静かな表情を呈している。門から渋い色調の焼き物タイルのアプローチを露地のようにジグザグに歩いて、正面入り口に向かう。正面のガラスを通して向こう側の緑の光景がぱ~と見える。この一連の空間構成はドラマティックだ。博物館内に入ると大きな2層分の空間エントランスロビーにすっぽりと包まれる。照明が抑えられているこのロビーから各展示室などに向かって行く。巨大な石塔婆のある吹き抜け空間には2ルートの階段があるので、その違いを楽しんでほしい。また、地階にある講堂及び前室の雰囲気も味わい深い。
維持管理、運営の特徴
所有者と運営団体:埼玉県
過去の大規模改修など:大規模改修は2011年に実施済み。
2006年に埼玉県立博物館と民俗文化センターが再編・統合し、現在の歴史と民俗の博物館になった。これにより活動分野は多岐にわたっている。屋外には体験型の「昭和の原っぱ」もあり昭和30~40年代の街角風景を再現している。「ものづくり工房」では藍染や勾玉作りなどを通して伝統的な歴史や文化を体験できる。
周辺の見どころ
氷川神社の社叢林と一体になっている大宮公園は豊かな緑に包まれている。地形は起伏に富んでおり、大きな池が広がる。隣には飛び込み台のある水泳競技場がある。大宮公園駅の向こう側には県内唯一の風致地区・盆栽町が広がっている。盆栽四季の家は東角井光臣家(武蔵一宮氷川神社宮司)の居宅の一部を移築模写復元して作られた和風建築で休憩もできる。漫画会館や盆栽美術館があり、点在している盆栽園に立ち寄りながら散策を楽しめる。
写真:若林、STEP-image太田