桶川駅西口からのアプローチは公園と一体になった導入空間に3体の現代彫刻が並び、曲面の建物に誘う。建物内に入るとアトリウムの大きな空間が美しい。リング状通路がぐるりと回り、市民ホール、文学館をすっぽりと内側に収めている。建築のディテールは丁寧に検討されていて美しい。1983年に埼玉県建築設計候補者選定委員会のよる指名コンペで選ばれた。
維持管理、運営の特徴
所有者と運営団体:埼玉県、桶川市.運営団体:桶川地域文化振興共同事業体
県と市の合築建物を一括して指定管理者が管理運営している。文学館は「生涯学習の時代の文学館」というコンセプトで、年4回の工夫に富んだ企画展を行っており、また、文学の新しい担い手やファンの発掘を目指す多様な講座を積極的に実施している。市民ホールは700席、音響の質に定評があるという。
周辺の見どころ
桶川駅西口にあった大きな工場跡地の一部に建築された桶川市の市民ホールと埼玉県庁の文学館が合築した建物。東口には中山道沿いに宿場町が形成されており、大きな構えの町家や由緒ある旅館などが通りに面して地域の記憶を伝えている。
写真:若林